NEC Orchestrating a brighter world

2017.8.1 2018年度新卒採用の募集を終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

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世界に先駆けて得た、許認可業務での実績

世界各国の企業10社によるコンソーシアムをお客さまに、日本とアジア6カ国を結ぶ大規模光海底ケーブルシステムを建設するビッグプロジェクトは、競合である米国サプライヤーとの共同受注だった。NECは難易度が最も高い、光海底ケーブルを陸揚げする箇所を担当し、許認可業務のすべてを担うことになった。光海底ケーブルを建設する際には、敷設エリアを領海とする国の許可を得なければならない。通常、工事エリアの許認可を得るのは顧客企業の役割であるが、このプロジェクトではNECが代行した。
許認可取得業務を建設事業者が担うのは世界で初めての試みであり、後にNECのプロジェクト遂行力の高さを実証することになる。またこの案件の指揮をとったプロジェクトマネジャーの三輪は、建設許認可取得業務のノウハウを獲得する、絶好の機会だと捉えていた。
まず行ったのは、光海底ケーブルを敷設するエリアの海洋調査とルート設計である。ルートを決めるにあたり、困難を極めたのはシンガポール沖だった。船の往来が頻繁で、光海底ケーブル損傷のリスクが高いエリアである。ベストのルートを選び、そこを管轄するインドネシア政府に工事の許認可を申請したが、なぜか許可が下りなかった。やむなく緊急に代案となるルートをお客さまと協議し、再度の調査を経て正式ルートが決定した。

震災の影響で、予定外のエリアも管轄に

三輪の役割は、お客さまや米国サプライヤーとの折衝、調整、そしてプロジェクトチームを統括し、プロジェクトを成功へ導くことだ。そして万一、不測のトラブルが生じた場合には、管理者として迅速な対応が求められる。その万一の事態が、プロジェクト実施開始日である2011年4月11日のちょうど1カ月前に起きてしまった。あの東日本大震災である。被害は予想よりも甚大だった。千葉県千倉沖のエリアは当初、米国サプライヤーが工事を担当する予定だったが、材料を仕入れていた日本のケーブル製造会社の工場が被害に遭い、急遽NECが工事を担うこととなった。担当エリアが増加したことで敷設作業船を確保できるかが懸念されたが、1社のお客さまから提供された船を使い、千倉沖エリアの工事を担うことになった。
「急な事態でコスト面の負担も小さくはありませんでしたが、震災直後ということもあり、日本領海のエリアを私たちが担うことに社内の士気は上がったと思います。携帯電話も不通になり、災害に強いシステムをつくることの大切さを再認識しました」と、三輪は当時を振り返る。
ケーブルと中継器の積み込みのフェーズでは、約5,000kmものケーブルを船上のケーブルタンクにコイル状に巻き上げていく。巻く途中で少しでもケーブルにねじれが生じたり、また積み方が安定せず航行中に高波で揺れて崩れたりすると、破損して使えなくなる恐れがあり、扱いがデリケートなため、作業は人力で行われる。積み込むだけで約3カ月を要した。

他の海外インフラ事業との共創を視野に

SJCプロジェクトが進むにつれ、三輪は許認可取得業務の難しさを実感していた。許可を得るまでに要する期間が、国によって大きく異なり、最短の国と最長の国で、3倍もの開きがあることもあった。申請中は調査も工事も、現地での作業を進めることができない。工事の進捗は順調で、工程には余裕があったが、いつまた不測の事態が生じて滞るかは分からないのだ。
三輪はただ待っているわけにはいかないと、お客さまに仲介を依頼し、各国政府に働きかけた。許認可取得の対象となる国は、そのほとんどがこのプロジェクトに自国企業が参加している。ゆえに国益につながることを訴え、交渉を進めていったのだ。
数々の困難を経ながらも、このプロジェクトは予定納期を4カ月前倒しして完成することができた。自然災害や政治問題を乗り越えてスケジュールを短縮した遂行力と同様に、お客さまから高く評価されたのは、建設中の品質トラブルが皆無だったことだ。三輪は業務上意識することとしてQCD(品質〈Quality〉、価格〈Cost〉、納期〈Delivery/ Time〉)を挙げるが、中でも最も重視するのは品質だという。
「SJCは、私がプロジェクトマネジャーとして携わった案件の中でも最大規模。しかも世界で初となる建設許可認取得業務を担いながら、高い成果を得られたのは貴重な経験になりました」三輪が見据えるのは、他の海外インフラ事業との共創。さらなる経験が、描く未来に彼を近づけるだろう。

プロジェクトスケジュール

プロジェクトスケジュール

SJCで用いられている光海底ケーブル

SJCで用いられている光海底ケーブル

プロジェクトの真実

  • 安全

    世界初の群衆行動解析技術を用いた総合防災システム

    詳細はこちら
  • 安心

    アルゼンチン・ティグレ市の街中監視システム

    詳細はこちら
  • 効率

    インドの物流を高度化する物流可視化ソリューション

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  • 公平

    日本とアジア諸国を結ぶ光海底ケーブルプロジェクト「SJC」

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プロジェクトの真実 公平 日本とアジア諸国を結ぶ光海底ケーブルプロジェクト「SJC」

災害を乗り越え、関係国の調整を担い、世界の情報網を整備する。

国際通信において、その約99%の情報が行き交う光海底ケーブルシステム。そのリーディングカンパニーであるNECが、日本とアジア諸国を結ぶ総延長8,900kmの大規模光海底ケーブルプロジェクト「SJC(Southeast Asia-Japan Cable)」を担った。情報インフラ構築で世界を結ぶ事業は、東日本大震災など、数々の困難を乗り越えて実現された。

MISSION

世界に先駆けて得た、許認可業務での実績

世界各国の企業10社によるコンソーシアムをお客さまに、日本とアジア6カ国を結ぶ大規模光海底ケーブルシステムを建設するビッグプロジェクトは、競合である米国サプライヤーとの共同受注だった。NECは難易度が最も高い、光海底ケーブルを陸揚げする箇所を担当し、許認可業務のすべてを担うことになった。光海底ケーブルを建設する際には、敷設エリアを領海とする国の許可を得なければならない。通常、工事エリアの許認可を得るのは顧客企業の役割であるが、このプロジェクトではNECが代行した。
許認可取得業務を建設事業者が担うのは世界で初めての試みであり、後にNECのプロジェクト遂行力の高さを実証することになる。またこの案件の指揮をとったプロジェクトマネジャーの三輪は、建設許可認取得業務のノウハウを獲得する、絶好の機会だと捉えていた。
まず行ったのは、光海底ケーブルを敷設するエリアの海洋調査とルート設計である。ルートを決めるにあたり、困難を極めたのはシンガポール沖だった。船の往来が頻繁で、光海底ケーブル損傷のリスクが高いエリアである。ベストのルートを選び、そこを管轄するインドネシア政府に工事の許認可を申請したが、なぜか許可が下りなかった。やむなく緊急に代案となるルートをお客さまと協議し、再度の調査を経て正式ルートが決定した。

震災の影響で、予定外のエリアも管轄に

三輪の役割は、お客さまや米国サプライヤーとの折衝、調整、そしてプロジェクトチームを統括し、プロジェクトを成功へ導くことだ。そして万一、不測のトラブルが生じた場合には、管理者として迅速な対応が求められる。その万一の事態が、プロジェクト実施開始日である2011年4月11日のちょうど1カ月前に起きてしまった。あの東日本大震災である。被害は予想よりも甚大だった。千葉県千倉沖のエリアは当初、米国サプライヤーが工事を担当する予定だったが、材料を仕入れていた日本のケーブル製造会社の工場が被害に遭い、急遽NECが工事を担うこととなった。担当エリアが増加したことで敷設作業船を確保できるかが懸念されたが、1社のお客さまから提供された船を使い、千倉沖エリアの工事を担うことになった。
「急な事態でコスト面の負担も小さくはありませんでしたが、震災直後ということもあり、日本領海のエリアを私たちが担うことに社内の士気は上がったと思います。携帯電話も不通になり、災害に強いシステムをつくることの大切さを再認識しました」と、三輪は当時を振り返る。
ケーブルと中継器の積み込みのフェーズでは、約5,000kmものケーブルを船上のケーブルタンクにコイル状に巻き上げていく。巻く途中で少しでもケーブルにねじれが生じたり、また積み方が安定せず航行中に高波で揺れて崩れたりすると、破損して使えなくなる恐れがあり、扱いがデリケートなため、作業は人力で行われる。積み込むだけで約3カ月を要した。

他の海外インフラ事業との共創を視野に

SJCプロジェクトが進むにつれ、三輪は許認可取得業務の難しさを実感していた。許可を得るまでに要する期間が、国によって大きく異なり、最短の国と最長の国で、3倍もの開きがあることもあった。申請中は調査も工事も、現地での作業を進めることができない。工事の進捗は順調で、工程には余裕があったが、いつまた不測の事態が生じて滞るかは分からないのだ。
三輪はただ待っているわけにはいかないと、お客さまに仲介を依頼し、各国政府に働きかけた。許認可取得の対象となる国は、そのほとんどがこのプロジェクトに自国企業が参加している。ゆえに国益につながることを訴え、交渉を進めていったのだ。
数々の困難を経ながらも、このプロジェクトは予定納期を4カ月前倒しして完成することができた。自然災害や政治問題を乗り越えてスケジュールを短縮した遂行力と同様に、お客さまから高く評価されたのは、建設中の品質トラブルが皆無だったことだ。三輪は業務上意識することとしてQCD(品質〈Quality〉、価格〈Cost〉、納期〈Delivery/ Time〉)を挙げるが、中でも最も重視するのは品質だという。
「SJCは、私がプロジェクトマネジャーとして携わった案件の中でも最大規模。しかも世界で初となる建設許可認取得業務を担いながら、高い成果を得られたのは貴重な経験になりました」三輪が見据えるのは、他の海外インフラ事業との共創。さらなる経験が、描く未来に彼を近づけるだろう。

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