WORK
顔認証技術を活用した Digital KYCを スマート決済で多くの人へ。
Project Stroy 05

永井 璃子
産業営業本部 第三営業部
2016年入社
社会科学部卒
入社以来、東京の民間企業のお客様にITソリューションの営業活動を行う産業営業本部第三営業部に所属。1年目は人材サービス業界、医薬品の治験業界のお客様を、2年目からインターネットサービス業界も担当。3年目の2018年、オンライン上での本人確認を可能にするDigital KYCのプロジェクトを受注。現在も数社のインターネットサービス事業のお客様を担当し、大型のプロジェクトを進めている。

プロジェクトの概要

2025年までにキャッシュレス決済の比率を40%にするという目標を経済産業省が掲げるなど、日本のキャッシュレス化への動きが加速している。2018年11月には「犯罪収益移転防止法」の改正が行われ、オンライン上での本人確認が認められたことで、NECの顔認証技術を使ったDigital KYC(*)が可能に。この仕組みをいち早くアプリへ組み込もうと大手インターネットサービス企業様とNECのプロジェクトが始動。約半年という短期間での開発を進め、2019年5月に、スマート決済における顔認証技術を使った本人確認のサービスを開始した。
*Know Your Customer:取引時の本人確認
起点

2018年3月、大手インターネットサービス企業様から相談をいただく。

インターネットサービス領域のソリューション営業を行っていた永井に、大手インターネットサービス企業様より本人確認サービス開発の相談をいただく。Digital KYC実用化の検討がスタート。

課題

高いセキュリティをクリアしながら、いかにスピーディに導入するか。

少しでも早くサービスをリリースするために、既存のルールを柔軟に見直しながら、かつ、両社にリスクのない方法、セキュリティの実現を模索。

解決

営業、SE、製品企画、金融業種メンバーの部署を超えたチームで開発を進行。

1分1秒を無駄にできないスピード感で進んだ開発の作業。ビジネスチャットで部署の壁を超えたコミュニケーションをとりながら対応。

結果

約半年という短期間での導入、サービスリリースを実現。

2019年5月、スマート決済における顔認証技術を使った本人確認のサービスが無事にリリース。大きな問題も発生せず、利用ユーザーの大幅な増加を実現。

気づき

相反するスピードと安全性。実現できるのは、人の力。

各部署にいる高い技術と豊富な知見を持ったメンバーが、プロジェクトに応じて集まり、自分の範囲を超えて支え合う。柔軟な組織力が成功の理由。

PROJECT STORY

  1. Starting point

    法改正に先駆けた相談から、
    プロジェクトが動き始めた。

    オンラインで本人確認を可能にする、法改正が施行されたのは2018年の11月。しかし、それに先駆けて2018年3月から大手インターネットサービス企様(以下取引先企業)から相談を受けていた。「顔認証技術の認証精度では世界トップクラスを誇るNECの技術を見込んでのご相談でした」と永井は当時を振り返る。NEC社内でも、金融機関やFinTech事業者向けに顔認証技術で本人照合を行うDigital KYCの開発は進めていたが、まだ商品としては完成していない段階。取引先企業も、これまでは自社開発がメインだった。NECと組むというのは前例にないことだったため、互いに慎重に検討を重ねた。そして2018年7月、法改正が行われるパブリックコメントが発表された。これがきっかけとなりNECがDigital KYC実現にむけた合意へと動いた。プロジェクトが始動したのは、2018年10月のことだった。

  2. Problem

    リリースは半年後。
    普通にやっていては実現できない。

    やると決まれば、お客様の利便性向上のために最速の開発を進めたい。そんな取引先企業の熱意を受け、NECも動き始めた。しかし、サービスリリースは2019年5月。「わずか半年ほどの時間で、技術面でも契約面でも数多くの課題の、どれを解決し、どれを捨て、どれを調整するという優先順位を一緒に考えました。私はNEC社内各所にこの案件の優先度を上げてもらえるように説得してまわり、お客様に解決いただくことは自社でやっていただけるように交渉しました」と永井は話す。全てを既存のルール通りに進めると、とてもこの期間で完了する開発ではない。柔軟に対応しながら、両社にとってリスクのないやり方を探りながら進めていく。この調整が、プロジェクトの中で最も難航した。

  3. Solution

    部署を越えてメンバーが集い、
    スピード命で課題解決に取り組んだ。

    「プロジェクトのスタート前から私の相談に乗ってくださっていた方たちが、自然と集まって気づけばプロジェクトチームになっている。今回はそのようなスピード感でした」。そう話す永井が取引先企業との窓口を担当。製品企画、経験豊かなSE、そして金融業界に知見の深いメンバーも加わっていた。「不正使用を防ぐ方法などのセキュリティの担保に時間がかかり、容量が大きすぎてアプリが重くなってしまというという難易度の高い問題もありました。こんなとき、プロジェクトメンバーから知恵を借りていました」と永井は続けた。しかし、リリースの2ヶ月前のテストでも多くの問題が発生。プロジェクトチームはビジネスチャットでグループをつくり取引先企業からの連絡には、とにかくスピード命で、気づいたメンバーがフィードバックした。1分1秒も無駄にしない。メンバー全員が、そんな気概で問題を乗り越えていった。

  4. result

    目標通り、サービスリリース。
    利用者増に大きく貢献。

    2019年5月。日本で初めて、スマートフォンを使ってアプリ内で本人確認を行うことができるサービスをリリース。「登録時にはアプリでおなじみのキャラクターが画面に誘導するなど、ユーザビリティにも配慮したもので、リリース以来、多くの方に利用されています。お客様からも、柔軟にスピード感を持って対応してくれたと感謝のお言葉をいただきました」と永井は振り返る。今まで対面や郵送でしかできなかったことが、スマートフォンで、しかも数分でできるようになった。永井をはじめとするプロジェクトメンバーは、エンドユーザーの利便性を格段に高め、キャッシュレス化推進の一助になったことを肌で感じた。

  5. awareness

    NECの「人の力」があったからこそ、
    やり抜くことができた。

    短期間のスケジュールの中で、密度の濃いコミュニケーションをとりながらプロジェクトを完遂。永井は、あらためてNEC社内に能力の高いメンバーが揃っていることを確信した。上司や同僚も、永井がこのプロジェクトに注力できるように、最大限のサポートをしてきた。永井は「圧倒的なスピードと確実な安全性という、相反するものを形にするのは、人の力です。それを実感しました」と語った。「最先端のサービスを追求する企業とのプロジェクト。しかも、入社2、3年目の私にも大きな裁量を持たせていただき、自分で動かす実感と醍醐味を感じることできました」と永井は続けた。金融×IT。いわゆる「Fintech」の分野には、まだはかりしれない可能性がある。もっと安全で、もっと利便性を高める。その挑戦が、Fintechの未来につながっていくのだ。